企業内システムのあり方

ユーザー企業のシステムを見ていて、もう少し違うやり方があるんじゃないかなと思うことが多々あります。
本当の上流を知らない末端の低スキルエンジニアの勝手な妄想になってしまいますが、ちょっと思うところを記してみます。。

あくまで周りの環境を見ていての話なので、特定の何かをdisる意図はありませんし、おそらく僕が知らないだけで僕の想定が的外れとなるような優秀な組織・人員を抱えた企業も存在しているはずと思います。

まず基幹系システムは現状、スクラッチ開発だったり、カスタマイズしたパッケージである場合がほとんどであるようなのですが、基本的に外部のパッケージをカスタマイズなしで導入すべきだと思います。
よほど自社の業務プロセスに自信があり、一般的な業務のベストプラクティスであるERPパッケージなど相手にならないというレベルでなければ、スクラッチ開発やカスタマイズはコストがかさむばかりとなります。
実際には今の業務を変えるのは面倒という業務部門の抵抗により、奇怪なカスタマイズが施されている場合がほとんどではないかと思います。
この部分はどこの企業でも行っているある意味定型的な業務ですので、ERPなどによって業務を標準化・明示化するというのは、昨今のM&Aを起点とする経営統合をスムーズに進めたり、ベンダロックインを避ける意味でもある程度有効なのではないでしょうか。
このあたりやインフラ、コア事業とはあまり関係のないシステム間I/Fなどはユーザー企業側でシステムを握る重要性が薄いので、積極的にERPクラウドに明るいSIerに導入・運用保守を委託していくのが良いと思います。
標準的な構成となっていれば、特定SIerに極度に依存することなく運用していけるはずです。
むしろ標準的なERPを導入できたのであれば、社内の定型業務自体もアウトソースするという選択肢も生まれますし。

ただし導入自体の費用感や工期に明るい担当者は重要となるでしょう。
現在の素人情シス担当者ではSIerに足元を見られて吹っかけられるか、ただただ予算に対する数字合わせを終始し、手抜き開発・炎上案件を誘発させるだけです。
ここはシステム開発経験のない生え抜き社員にこだわらず、元SIer社員などを配して、相手の手の内を把握しておく必要があると思います。

逆にその企業ならではの業務、エンドユーザーとの接点やコア業務を支援するシステムなどは積極的に内製を取り入れていく事で、変化する要求や業務に即追従できる体制を取るべきではないかと思います。
いかに優れたビジネスモデルであっても、ノンビリとSIerRFP提示~見積依頼~SIerが人員調達~などとやっているうちに同業他社に先を越されてしまいます。
システムは単なるコストセンターではなく、自社のビジネスを担う重要な要素という視点の元、自社のコア業務に関しては全て自社で握るという考え方が大事なのではないでしょうか。

 

どこかそういった気概を持ったユーザー企業が雇ってくれないかなあ・・・とか。。